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MicrosoftアカウントでWindows11のPCにログオンしてローカルのNASへ接続する方法

Windows10まではローカルアカウントと同じアカウントをNASのアクセス制限に登録して利用できていたのですがWindows11で Microsoftアカウントでログオンしている場合はWindows10と同じやり方では接続できません。
ここではMicrosoftアカウントでWindows11にログオンして、NASのアカウント情報を「資格情報マネージャー」に登録して接続する方法について説明します。

初出:2022年9月22日

アクセス制限されたNASへ接続

概要

Windows10まではローカルアカウント(*1)でアクセス制限されたNASへの接続が可能でしたが、 Windows11からは個人用として初期設定する場合はMicrosoftアカウントが必須となったため、ローカルアカウントと同じアカウントを NASに登録してアクセス制限を行うことができなくなってしまいました。
Windows10のときのように接続するにはWindows11の「資格情報マネージャー」に下記のような設定を行うことで接続が可能となります。

(*1)Windowsのローカルアカウントと同じアカウントをNASにも設定している前提です。

「資格情報マネージャー」Windows資格情報登録例
  • ユーザー名:"ドメイン名(またはIPアドレス)" ¥ "NASのユーザーアカウント名" 例:"192.168.1.10¥nas-user"
  • パスワード:NASのユーザーアカウントのパスワード
(参考:マイクロソフト公式)ユーザー名の形式-ログオン名のDown-Level
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NAS接続エラー

Windows10と同様にローカルアカウントで同じアクセス制限アカウントを持つNASにアクセスしようとすると 下記のようなエラーメッセージが表示されます。資格情報の入力画面は表示されません。

エラーメッセージ(NAS接続エラー)

\\192.168.1.10\Publicにアクセスできません。
名前のスペルを確認しても問題が無い場合は、ネットワークに問題がある可能性があります。
ネットワークの問題を識別して解決するには「診断」をクリックします。
エラーコード:0x80004005、エラーを特定できません。

エラーメッセージ(セッション無し)

「資格情報マネージャー-Windows資格情報」にアカウントを登録しても、接続アカウントのユーザー名にドメイン名が無い場合は 資格情報入力画面にエラーが表示され、認証を進めることはできません。

指定されたログオンセッションは存在しません。そのセッションは既に終了している可能性があります。

ログオンセッションは存在しません

NASのアクセス制限状況を確認

NASの管理ツールにログインして「環境設定」からアクセス制限状況を確認します。

NASは「BUFFALO LinkStation(TM) LS510D401G」を使用しています。

NAS環境設定メニューから「ユーザー」を選択

ユーザー情報にNASへアクセスしたいユーザーが登録されていることを確認します。

NASユーザーアカウント登録確認

NASのアクセス制限設定

NASにアクセス制限が未設定の場合は「環境設定」から「共有フォルダ」を選択してアクセス制限を設定します。

共有フォルダーの選択

アクセス制限を設定するフォルダを選択します。

アクセス制限対象フォルダの選択

共有フォルダー名を確認してアクセス制限を設定します。

共有フォルダーへのアクセス制限設定
(参照資料)BUFFALO(TM)ネットワーク対応HDD、LinkStation500シリーズ、ユーザーズマニュアル
※ユーザーズマニュアルは取扱説明書サイトから参照しました。
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Windows資格情報を設定

Windows11にログオンし「スタートメニュー」-「Windowsツール」-「資格情報マネージャー」を選択してWindows資格情報を設定します。

「資格情報マネージャー」の選択

「Windows資格情報」タブを選択して「Windows資格情報の追加」を選択します。

Windows資格情報の追加

「Windows資格情報」を追加します。設定例は以下の通りです。

Windows資格情報を登録する
  • インターネットまたはネットワークのアドレス:192.168.1.10 ※NASのIPアドレス等をを設定します。
  • ユーザ名:192.168.1.10¥nas-user ※NASに登録したユーザーアカウントを設定します。
  • パスワード:(任意)※NASに登録したユーザーアカウントを設定します。
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NASへの接続確認

「エクスプローラー」から「PC」を選択して「ネットワークドライブの割り当て」を行い接続できれば成功です。
「ネットワークドライブの割り当て」からNASのIPアドレスとユーザーアカウント情報を設定して接続します。

接続確認:ネットワークドライブの割り当て

ドライブとフォルダーを入力して「完了」をクリックするとNASへの接続が実行され、NASのファイルやフォルダへのアクセスができれば完了です。

NAS接続完了
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編集後記

Windows11でもローカルアカウントでの利用を計画していたのですが、MicrosoftアカウントでOneDriveを利用した利便性とセキュリティは 重要と考え、Windows11ではMicrosoftアカウントで運用することとしました。
どの環境でも認証の仕組みは難しいため、公式ドキュメントをよく読み活用していきたいと思います。

(執筆にあたり使用した環境)

  • Microsoft® Windows11 Pro、バージョン:21H2、OSビルド:22000.978
  • BUFFALO LinkStation(TM) LS510D0401G、ファームウェアバージョン:4.51

※環境で使用したソフトウェア、製品及びサービスは、株式会社バッファローまたはマイクロソフトの登録商標です。

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